高い評価をもらえる英語要約のコツ【イギリス大学教授直伝】

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今回は英語要約のコツについて。

英文要約は実は難しくありません。

というのも次の3つさえ意識していればカンタンに評価の高い英文要約ができあがります。

  • 内容を正確に読解し、意味を取り違えない
  • ただのコピペにならないように英語の言い換えができる
  • 元の英文の要約が論理的につながっている

 

逆に言うと、これらを押さえていなければ即ゼロ点がつくような要約しかできあがりません。

 

私は元々、英文要約が苦手で毎回評価をもらえていませんでした。

 

が、イギリス人大学教授に要約のイロハを叩き込まれ「高評価をもらえる優れた要約とは何か」に気づけました。

 

では、解説していきます。

 

Step1. 英文を「要約」するコツは「いい要約とは?」から始まる

まず英語の要約で絶対にはっきりさせておかないといけないのは、「そもそも要約とは何か?」という疑問です。

これがわかっていないと、いくらハイスピードで訳せても要約として成立していない「ただまとめただけの文章のカタマリ」なんてことになりかねません。

 

もしくは英文の要約と言いながらただ元の文章をコピペしただけ。

(私はよくコレになっていると注意されていました。)

 

私も「要約の意味」をずっと勘違いしていたために、長い間教授から低評価をつけられていました。

 

ですが、いったん要約を理解してからは「何から始めればいいか」をすぐに把握できるようになり、サクサク要約をこなせるようになりました。

 

英文要約とは自分の考えを書くことではない

要約するというのは決して自分の意見を立てるという意味ではありません。

「そんなの当たり前だろ」と思われているかもしれませんが、ココを勘違いして失敗している人は少なくありません。

書いているうちに自分の意見になっていることが多いからです。

自分の意見というより「自己解釈」で書いてしまうパターンですね。

 

例えば、「海水面上昇の原因は地球温暖化にある」という英語論文の抜き出し文章を要約する時。

気がついたら「地球温暖化を改善していくためにはどうすべきか?」という自分の考えた解決策をまとめて述べている、なんてことは少なくありません。

初心者の人にありがちなミスですね。

 

コレ、最初のうちは無意識にやってしまいがちです。

特に、書き手の主張をわかったつもりになって自己解釈してしまうとやりがちです。

 

どこかでわかったつもりになって勝手に自分の意見になっていないか必ず注意する必要があります。

ここがズレているといくら正確に訳せても正しい要約にはなりません。

 

逆に言えば、元の文章で何を言わんとしているのかという「元の文章が言いたいメッセージ」をガッチリ抑えることができればズレることはまずなくなります。

 

原則として「英語の要約」といいながら、英文からただ抜き出して終わるのはゼロ点以下

ただ単純に結論に近い英文を抜き出して終わるのは要約とは言わない。

これは、私がイギリス人大学教授に再三注意されたポイントです。

 

最初の頃、ついつい用意された文章の結論に近い部分をそのまま抜き出して、それを組み合わせて終わっていました。

「えっと…結論はここかな?」と思った部分をそのまま抜き出して回答してバツだったのでびっくりしましたね。

 

「いや、この文章で言いたいことはここじゃん」って言ってもバツでした。

 

私がやっていたのはただのパズルみたいなものですね。

抜き出しただけなので元の文章とはさほど違いがありません。

 

これは要約としてはゼロ点です。

絶対にマネをしないように。

 

要約とはその文章でいちばん言いたいことを「自分の言葉」で言い換えてかつ、ズレがないようにまとめることです。

 

例を出しましょうか。

「私はタマゴのかかったゴハンが苦手だ」という文章。

この文章の単語、言い回し、順番、すべてを変更することが本当の要約になります。

 

すなわち

「たまごかけごはんは好きではない」

とまとめるわけです。

 

表現は違いますが、元の文章と意味自体は変わっていませんよね。

(ココ、すごい重要です。)

 

ようするに、単語だけすり替えるなどの「一部分だけをいじる」といった変更は要約の内には入らないってことです。

 

ただの表現ドロボウ、表現パクリと変わりません。

 

なのでコツは、原文が持っている「主張」を自分の言葉で説明すること。

 

文章の表面ではなく、その裏に隠れているアイデアをパクるというイメージです。

 

具体的なコツは、要約をする時に元の文を見ないこと。

目で文章を見ているとそっちに意識が引っ張られてしまうので。

頭の中で噛み砕いた上で、自分の英語で言い直すのがベターです。

 

元の文章を見ながらやろうとすると。自分の言葉を書いているつもりで、元の文章と同じ言葉に引っ張られやすいので。

 

いったん頭の中に入れ、それを自分の言葉で表現するとどうなるか。

 

これが英文要約のミソになる部分です。

 

原文の意味からはずれないように「自分の言葉」で言い換える。

 

  1. 元の英語の文章の意味を頭で理解する。
  2. 理解したものを「自分の言葉」で言い直す。

これが要約でもっとも大切にすべきポイントになります。

 

流れとしては、

  • 要約する文章の「いちばんいいたいメッセージ」を理解する。
  • そのメッセージを自分なりに言い換える。

という2つのステップさえ意識していれば、「これはただの抜き出しだ」と減点をもらうこともなくなります。

 

Step 2. すばやく英文要約するコツ

実践する時に意識しておくと、英文要約のスピードを上げられるポイントがあるのでそれをお伝えしておきます。

英語論文には2種類の要素しかない

まず、英語でも日本語でも、論説といった何かを「論じる」文章には基本的に2種類の要素しかありません。

 

それはリード文とサポート文です。

すなわち

「言いたいこと」(主張)

「主張のサポート」(補足)

だけです。

 

論文はほぼすべてこの2つによって成り立っています。

 

結局のところ、論文やエッセイというのは「思考や分析から導き出した結論」とそこに至るまでの過程が綴られているわけです。

 

海外ではよく

  • Topic Sentence
  • Support Sentence

と呼ばれています。

 

・リード文(トピックセンテンス)

リード文(トピックセンテンス)とは主にその段落でもっとも言いたいことを伝えているポイントのことです。

主張は常にこのリードにあたります。

 

・サポート文

サポート文は文字どおり、リーダーとしてのリード文をサポートする文章のことです。

何かの主張に対しての根拠、例示、統計などがサポートにあたります。

 

この2つを知っていると何がいいのか?

それは、「リード文の流れ」さえ理解しておけば、どんなに長い文章でも最重要なポイントを瞬時に見抜けるようになる点です。

 

読みながら素早く「どこがもっとも大切なポイントか」と目星をつけつつ読めるということです。

この感覚を身につけておくと長文リーディングのスピードもケタ外れに伸びます。

 

たとえば用意された文章がひたすら書き手の「犬がいかに好きか」について書かれた文章だったとします。

  • 犬の耳がモフモフしていてたまらない
  • 肉球のプニプニ感が最高だ
  • ネコとは違って芸を覚えるので優秀なところが好き
  • 歴史を振り返ってこれほど人間と馴染み深い動物はいなかった

 

この文章を要約するとしたらもっとも大切なポイントは「なぜ犬が好きなのか?」の答えになるポイントですよね。

「なぜなら・・・」の答えになるポイントを要約してまとめれば、筆者の言いたいこととズレずに済みます。

 

つまり、用意された文章の主張さえ分かっていればたとえ2000語以上、6000語以上の長文になったとしても素早く理解することができます。

 

「『犬が好きだ』という主張があるからこういう根拠を持ってきたんだな」

 

と読む前から文章の役割を推測できているのとそうでないとではまったくかかる時間が変わってきます。

 

「じゃあその文章全体で筆者は何を言いたいのか?」

が自然と見えてくるわけです。

 

なので要約にまず取り掛かるとしたらまず「その文章でもっとも言いたい主張はなんなのか?」と把握することに命を懸けましょう。

 

余談ですが、「リーダー」と「サポーター」の2つの構造をわかっておくと留学先でのエッセイ作成のための情報収集がめちゃくちゃはかどります。というのも、海外だととにかく大量の文献に当たる必要がありますが、この2つのポイントが時間短縮になります。文献の中身をスムーズに理解するために「リーダーとしての文」と「サポーターとしての文」という2つの要素を知っておけば、サクサク情報収集ができるようになります。

 

リーダーとサポーター

この2種類の要素がどんな文章にも存在しています。

逆に言うと、どちらか片方だけだと説得力のない文章か、一方的な批判の文章になるということも覚えておくといいですね。

  • リーダーがない文章は、ただひたすら例示だけを述べた、「結局何が言いたいの?」と伝わらない文章」
  • サポートがない文章は、一方的な主張ばかりで、「まったく納得いかない」根拠がわからない文章

このようになってしまいます。

要約をする上でも、この2つを押さえておかないと評価をしてもらえない要約をしてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

 

リーダーとサポーターの使い方

リーダーとサポーターの2つについて説明しましたが、これを要約の時にどう使うかというとカンタンです。

 

常に

今読んでいる文章は「リーダー」なのか。

それとも「サポーター」なのか。

と検討をつけながら読んでいけばいいだけです。

 

わかりやすく日本語の文章で考えてみましょう。

 

基本的に1段落には1つのメッセージしかありません。

 

先ほどの「犬の魅力」についての例でいくと、

  • 1段落目は犬の歴史
  • 2段落目は犬の体の特徴
  • 3段落目は犬と人間の関わり

 

のように分けられるとすると、

ひとつひとつの段落において、もっとも言いたいことはなんなのか?

 

このもっとも言いたいこと
リーダーの文

もっとも言いたいことの
根拠、具体例、統計=サポート文

 

ということになります。

 

L:(リーダー)犬と人間の歴史はエジプト時代から始まっている。

R:(サポーター)例えば、ピラミッドの壁画にも犬が描かれたものが残っている。

 

(注意:考えた文章はテキトーです)

 

つまり、2要素のどっちなのかをLeaderの「L」、またはSupportの「S」で印をつけつつ要約していれば、「いちばん大切なポイントが何で、その根拠はなんなのか」という文章の流れを常に把握することができます。

 

リーダーが「骨」だとしたら、文字どおりサポーターは「肉付け」というわけです。

 

なので要約するコツは、常にリーダーの文でいったい何を言っているのか。

そしてそれをサポートでどう根拠付けているのか。

 

文章全体をこの流れで理解していくことで、もっとも大切なポイントが見えてくるということです。

 

ざっくりいうと、要約をするならまず「骨」であるリーダーの部分をまずは抜き出し、場合に応じては肉付けの「サポート」を足す。という流れがもっとも最短ルートになります。

 

骨+肉があって初めて体を作っているわけですから。

どちらも欠かせないということは覚えておいてくださいね。

 

コツは

  • リーダーとしての文に「あたり」をつける
  • リーダーがどうサポートされているのかに気を配る

 

この2つの手順さえしっかり積んでおけば、その文章の要約が本来の意図と大きく外れるというミスを防ぐことができるはずです。

 

Step3. 英文要約の全体の構造の作り方

次に出てくる疑問が「じゃぁひとつひとつの文章はまとめられたけど、全体をどうやってまとめればいいのか?」という疑問だと思います。

これも難しいものではありません。

 

まず、論理の流れは主に2種類に分かれます。

 

並列と因果の2つです。

 

  • 並列はプレゼンテーションでよくある流れ

並列は、よくプレゼンテーションなどでもよく使われるものです。

「私が思うこの製品のいいと思う理由は3つあります

って言う流れですね。

 

3つの要素はできる限り重なっていないことが必要になります。

 

 

  • 因果は「風が吹けば桶屋が儲かる」

因果はたとえば「風が吹けば桶屋が儲かる」の一通りの流れを結びつける関係のことです。

風が吹けば砂埃のために目を病む人が多くなる。

目を病んだせいで失明すれ音曲で生計を立てようとするから三味線を習う人が増える。

三味線の胴に張る猫の皮の需要が増える。

そのため、猫の数が減少し、猫が減れ猫が捕まえる鼠の数が増える。

鼠は桶をかじるから桶がよく売れるようになり、桶屋が儲かる。
 

 

これは因果関係を示す上でとてもわかりやすいです。

ニュースなどの事実を伝えるものも主に因果が多いです。

 

事実を述べるためには時間軸の流れに沿って伝えるのがわかりやすいですから。

前後の関係が大切になります。

 

たいていの文章は「論理」か「因果」のどっちかしかない

まぁなにやら細かいことを述べましたが、

この2つの流れが複雑に絡み合っていたりするけど、よーく見ればこの2種類しかないよってことです。

 

なので、この2つだけに注目すればどっちの流れで要約すればいいのかがわかるわけです。

 

構造をまとめるときは

  • 因果なのか
  • 並列なのか

という流れに気をつけて、要約の並べ方、必要な要素の出し方はどちらの流れでまとめればいいのかを考えれば解決します。

 

用意した文章が

「それぞれ3つの別の視点から理由を述べているなら並列」

「時間軸、歴史の流れに沿って伝えているなら因果」

という風に考えておけば大丈夫です。

 

論理とは究極の言い換え作業

よく、「論理的にまとめろ」とか言われるけどよくわからない」ってことありませんか?

 

私は結構感覚的な人間なところがあって、いつも説明がフワフワしていると言われます。

 

未だにロジカルシンキングなんてよくわかっていません。

 

いまだに伝わらないことは多いです。

ついつい頭の中にあるイメージをそのまま伝えようとしてしまうからですかね。

 

ただ変に難しく考える必要はありません。

 

論理はすべて言い換えで成立しています。

 

実を言うとこの記事自体も何度も何度も言い換えているのにお気づきになったかと思います。

 

そうです、論理的に感じるときは「なるほど」と思えるものなんです。

 

つまり、言い換えができるということは論理的に考える力がある、ということにもなりますよね。

 

ある意味要約問題、要約トレーニングの本質は「言い換え」にあったりします。文章の中にある「アイデア」をいかに言い換えて自分の言葉で表現することができるか。

それが要約そのものということになります。

 

自分の言葉、と言っていますが、別にゼロから英語を組み立てる必要はありません。借りてくればいいだけです。なので非ネイティブが英作文をするなら基本的に「英借文」でやっていく方が短期間でいい表現を身につけることができるはずです。Google の元社長も「英語は借りてくれば実用的で十分」と言っていました。

 

なので、「ロジカル」というのを難しく捉えないでください。

「論理的に書け」と言われたら、ひとつのメッセージを「例示、統計、事例」で何度も言い換えて納得させる、と覚えておいてください。

 

「犬が好きだ」という主張を

  • 犬を飼っていた時の愛情ストーリー
  • 犬を飼っている人の幸福度
  • 犬好きとネコ好きの特徴

 

から伝えているなら、それは「論理的である」とみなされることになります。

 

同じ主張を「言い換えている」わけですから。

 

ただのコピペではなく英語の言い換えであること

長々とまとめましたが、英文要約に大切なのは3つだけです。

  • 内容を正確に読解して意味を取り違えないこと
  • ただのコピペにならないようにしつつ英語の言い換えができること
  • 要約が論理的につながっていること

 

用意された文章の「アイデア」を「自分の言葉」でまとめる。

それが英文要約のコツになります。

 

この3つのステップさえ意識して要約するようにすれば、出題者の意図に沿った要約が作れるようになります。

私もこれを意識できるようになってからは教授からの最高の評価をもらえるようになりました。

 

ぜひ、今すぐ試してみてください。

 

では。

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ABOUTこの記事をかいた人

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